ファッションとしてのヤンキーは、下記の示す中のクラシックなモノが特定されることが多く、それ以後のチーマーやヒップホップファッションは、ヤンキーと完全区別されることが多い。しかし大洋図書が提唱した悪羅悪羅系スタイルのヒットにより、2010年以降は悪羅悪羅がヤンキーの基本ファッションとなる。
1980年代後半から1990年代初頭にかけて、不良少年少女全般を指して「ヤンキー」と呼んだ。またこれらを“古典的なヤンキー”の意で「クラシックヤンキー」と呼ぶ。当時のクラシックヤンキーの男性はリーゼントに幅の広いズボン(学校の中ではジョニーケイやブラックワン、マックスラガーの変形学生服を着用)や、主に紫色をベースにした派手な柄のシャツ等で見た目から分かりやすく、2009年現 在の不良とはスタイル、ファッション共に隔世の感がある。足下は、派手なヒール付きサンダル、もしくは雪駄を好んで履いていた。2009年現在の若者達の 感覚ではヤンキーとは昔の不良のことを指す。同年代に使用する場合も、一般人から見ると特異なファッションセンスを持つ、あるいは特有の仕草がある不良を 揶揄して呼ぶが、一方では「ヤンキー的なるもの」は脈々と受け継がれ、形を変えつつ「新たなるヤンキー」が生まれつつある(後述のヒップホップヤンキー以 降の流れ参照)。
日本のロックバンド氣志團は「ヤンク・ロック」を標榜、クラシックヤンキーの衣装・意匠を用いているが、構成員自体がヤンキーあるいはそれに類するメンタリティの持ち主であるかは不明である。
バブル崩壊から1990年代末 にかけて、三大いい男吉田栄作加瀬大周織田雄二の登場により、ストレートヘア、ストレートジーンズに白いTシャツやブレザーを合わせるなどのきれいめ ファッションがはやり、アイドルが髪にパーマをかけなくなり、スリムジーンズが時代遅れになるのと並行して、ボンタン、ドカン、リーゼントなどのクラシッ クヤンキースタイルが完全に時代遅れとなった。そのためクラシックヤンキーたちは今までのファッションをすてることになった。模索している時期はカラーギャングやチーマーといった新しいスタイルのヤンキー、「ニューウェーブヤンキー」が台頭。しかしファッションに若干のセンスアップが見られるだけで、基本的にそれまでのヤンキーと同じようなメンタリティや行動原理を有するとされる。ファッションは主にハードロック系のアメカジスタイルが主流。ただしこのムーブメントは後の「ヒップホップヤンキー」の登場への布石となる。また、ヤンキーをすて、ギャル男という新しいステージへ向かうものも相当数現れた。
2000年代には、アメリカの低所得者層の不良子弟(→ギャングスター)のそれに似た様式が日本に流入し、日本の古典的ヤンキースタイルとは一線を画している。ヒップホップのスター達が主として取り入れていたスタイルをそのまま真似たようなファッション、いわゆるヒップホップ系ファッションをしたヤンキーを「ヒップホップヤンキー」と呼び、そして前述のクラシックヤンキーと区別する向きもある。
また、この頃からヤンキー達の人間関係も上下関係や組織的な統制を重んじない傾向が始まっている。手持ちの携帯電話には大量の友人や顔見知りの電話 番号が記録されているが、その中の一人一人とは特に深い交友関係を持っているわけではないことがこのタイプのヤンキーの典型例と言われている。
カール・カナイのジャージを着るのが愛好家たちの間で流行。また、2000年代に入るとガルフィーのジャージが流行した。 ヒップホップヤンキーの代表的なファッションは、オーバーサイズのジャージやジーンズなどのボトムのウェストを股下までずり下げ着用する「腰履き」が主流である。また、これをファッション誌などのメディアでは、「B系」と称する場合が一般的であるが、その場合は必ずしもヒップホップヤンキーのことを指す表現ではない(B系記事参照)。
ただし2009年現在では、着用の際の工夫を凝らさずともあらかじめ腰履きに見える手軽さと履きやすさが特徴である「ヒップホップジーンズ」などが好まれている。かつてクラシックヤンキーが好んで履いた「ボンタン」との類似点が指摘されている。ただ、このスタイルは、一見してヤンキー的メンタリティを持ち合わせていないと思われる若者の間にも広く受け入れられ、外見的にはヤンキー、ヒップホップ愛好者、そのどちらでもない一般人の区別があいまいで困難になった。
前述のヒップホップヤンキーから派生した「ネオヒップホップヤンキー」と呼ばれるスタイルが2004年前後から台頭してきた。 髪型はヴィジュアル系、上半身(トップ)は裏原宿系、下半身(ボトム)はヒップホップ系といういでたちが未成年者を中心に流行した(これは「ギャル男系」と呼ばれるファッションとも類似点が多数見受けられる。)。これらの現象は、前述の「外見上のヤンキーか否かの区別があいまいになった状況」を象徴する現象といえる。
クラシックともいえるヤンキー的スタイルになお別の潮流のスタイルを取り入れることでヤンキーファッションは進化を続けた。
ヒップホップはどちらかというと、「クラブ遊びに精通した人に見られたい」ファッションであり、遊び人としてのイメージを周囲に与え「スケボーやっ ていて転んでもいたくない」「デブでもにあう」実用性の伴うファッションであり、ヒットした。また、ギャル男はやはり基本精神は女にもてることである。し かし、ヒップホップやギャル男のほうへ流れたヤンキーファッションを見ていて「あれれれ、違うぞ」と思うヤンキーたちがいた。ヤンキーファッションの基本 精神はクラシックヤンキーファッションのような「周囲を威嚇するような強そうな格好をして、仲間から一目おかれたい」だからである。しかしクラシックヤン キーのファッションは完全に時代遅れである。そのヤンキーたちの心の声をくみ取った大洋図書がSOULJAPANを創刊し、現代のスタイルにあう「威嚇す るような強い格好」である「悪羅悪羅」系を提唱。2010年以降ヤンキーファッションの主流となる。
ヤンキーのメンタリティ、精神性は今も昔も変わらない。根本的にはそれほど変化していないが、外見や消費傾向などの枝葉の部分は今もなお、変化を続けている。